モリブデン箔による封止の問題点

この封止用モリブデン箔は約350℃以上の高温にさらされると次第に酸化膨張していき、石英ガラスを割ったり、自身が焼け切れたりでランプ寿命を制限してしまいます。ハロゲンランプを使う上で、このモリブデン箔(正確にはモリブデン箔が外気と接触する部分)の温度が350℃以下を保つ事が重要です。通気の悪い器具などにつけると、正常な設計のランプでもこの部分が高温になってしまい、異常な短寿命になります。

ハロゲンランプによっては、やむおえずこの部分の温度が危険領域になる設計にしたものもあります。この部分の温度はフィラメントから来る熱と、モリブデン箔自身の電流による発熱と、それらに対する放熱条件の良否で決まります。フィラメントとの距離が非常に短くなってしまう設計のランプや、電流値の大きなランプが、この部分の温度が過大になる要因になります。最後の条件である放熱条件は、主に器具メーカも含めたユーザーサイドの問題である場合が多いです。

モリブデン箔の電流容量は一概には言えませんが、幅4mm当たり10A程度です。そしてハロゲンランプによく使われるのは4mm程度のモリブデン箔です。一般的に言って定格電流が10A以下のハロゲンランプがこの部分の過熱問題を起こすことはまれです。しかしこの部分の発熱は電流の2乗以上に比例して増大します(発熱は電流値をIとすればRI^2、つまり電流の二乗に比例して増大ですが、温度が上昇すると抵抗値Rも増加するため、電流の2乗倍よりも発熱は大きくなります)。

同じモリブデン箔であれば20Aのランプは5Aのランプの16倍以上の発熱をすることになります。そのため、定格電流が10Aを超えるランプは、モリブデン箔の過熱によるトラブルを起こしやすい傾向にあります。電流が大きいランプはそれなりに幅の広いモリブデン箔を使う必要があります。これが十分にできれば問題も少ないのですが、ランプのサイズなどの制約から十分な幅のモリブデン箔を使う事ができない場合も多く、このような場合には短寿命を承知で使うか、何らかの冷却手段を採ることになります。

大電流のランプの場合、幅の広いモリブデン箔を使うことになりますが、それに接続する外部リード棒(ランプ外部に向かうもの。主にモリブデン棒)の数も電流に応じて増やすべきです。太い棒1本で済まそうとすると、それの溶接部付近のモリブデン箔の電流密度が上がり、発熱が大きくなります。

そのため、電流5A当たり1本の割合で電流導入棒を設けるのが望ましいといえます。ただし10A程度までは1本の電流導入棒で済ませる場合があります。当社のラインヒータ用200v-5kwランプは外部リード棒を5本使っています。

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