2重コイルフィラメントの製造方法

ハロゲンランプの知識

2重コイル(ダブルコイル)の場合は、1次巻きと2次巻きをするのですが、最も一般的な製造方法は、1次巻きとしてモリブデンの芯線にタングステン線を規定のピッチで巻き付けます。そしてそれを一度熱処理(1000℃~1600℃の水素雰囲気炉)します。これで連続で巻いたものを短く切断してもスプリングバックしなくなります。

次にこれを2次巻きします。2次巻きは多くの場合、芯棒に規定のピッチで巻き付けてから、抜き取ります。

次に端部を指定の形状に成形するなどしてから、高温(1600℃~1900℃程度の水素雰囲気炉や直接通電による加熱など)の熱処理をします。その後モリブデン芯線を混合酸(水2:硝酸2:硫酸1)で溶解除去すると2重コイルフィラメントが得られます。

この方法はモリブデン芯線の除去にNOxや残留酸液,モリブデン塩などが多量に出るので、これの除去,無害化設備に費用がかかります。また1次巻き芯線にモリブデンを使う関係上、あまり高温の熱処理をするとタングステンの中にモリブデンが浸潤し、ハロゲンランプに悪影響を与えます。

そのため、せいぜい1900℃程度の熱処理しかできず、タングステンの2次再結晶を十分に終了させる事ができません。このままだとランプにして点灯した瞬間に残りの2次再結晶が起こり、フィラメントが変形する事があります。

そのため、モリブデン芯線を除去してから、更に高温の熱処理(2200℃程度)を行う事があります。

上記の様な欠点の無い2重コイルの製造方法として1次巻きしたコイル(芯線除去済み)を何らかの方法で2重コイルの形に成形し、高温(2200℃程度)にして2重コイルフィラメントを得る方法があります。

この2重コイルの形に成形する方法としては1次芯線より少し細いタングステン棒を2次巻きの形に成形(コイル状心棒)し、それに1巻きコイルを挿入してダブルコイルの形とした上で熱処理して固める方法です。タングステンのコイル状芯棒は熱処理後、抜き取り再使用します。

ただしこの方法は大量生産方式としては機械化しにくい難点もあります。またこの方法では作りにくい設計の2重コイルもあります。

→MD/d<3のコイルなど。

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