電圧を加える

電圧を加える

1-5.電圧を加える

圧縮気体を供給したら、ノズルから正常に気体が吹き出している事を確認し、必要とする熱風温度に達するまで電圧を加えていきます。この時、熱風温度が完全に安定するまで数十秒間を要しますので、必要以上の熱風温度にならないよう、この時間遅れを考慮して下さい。

※温度を上げ過ぎて焼損させないための注意事項

熱風温度センサー組込型の熱風ヒーターの場合は、熱風温度が1000℃を超えないように管理すれば安全です。ただし800℃では寿命が制限されますので、長期間使われる場合には900℃以下が安全です。

発熱体の温度が1200℃を超えると短時間でも危険です。熱風温度センサーが組み込まれていない熱風ヒーターの場合、高温限界付近で使われる場合には必ず発熱体温度を監視して下さい。温度測定の方法はパイロメータなどの非接触測定法が適しています。簡易的には基準熱源の発熱色と目視で比較する方法等もあります。

熱風ヒーターの発熱体高温限界の管理を熱風温度で行う場合で、センサーの組み込まれていない熱風ヒーターを使い、外部から温度計で熱風温度を測定する場合は問題を生じる事があります。熱風温度の最高値は発熱体の終端付近での値であり、ノズルの種類によってはノズルで冷却され、ノズル出口では低い値を示す事があります。

また熱風は空気中に放出されると、空気を巻き込んで急激にその温度を下げます。従って熱風温度はどのような場合でも、どのような測定方法でも最高温度(1000℃)が得られるというわけではありません。したがって、ノズル出口で測定した値を信じて最高温度になるような電圧を加えると発熱体が過熱して溶断する事もありえます。

熱風温度センサー組込型の熱風ヒーターの場合は熱風温度で管理しても比較的安全に使えます。

1-2-1.電圧調整の方法について

電圧はライン電源から直接接続してもかまいません。この時は常に 15~20 L/min以上(350wタイプの場合)の気体を流しておいてください。しかし多くの場合、電圧は調整できたほうが便利なことは言うまでもありません。電圧の調整には電圧調整器を使用します。電圧調整器には大まかに言って2種類あり、1つは捲線式(商品名はボルトスライダやスライダックなど)であり、もう1つは半導体式(商品名はSCRスライダーやバリタップ等)です。

通常の御使用には捲線式をお進めします。理由は堅牢であることと供給電圧以上まで昇圧できることです。一般に捲線式は電源電圧の0~130%まで調整できます。これに対し半導体式(SCRやトライアックによる制御)は調整範囲が0~95%程度です。

半導体式の利点は軽い事、大電力では安価なこと、自動制御しやすいことなどであり、これらの御要求がないかぎりは捲線式が無難です。半導体式は電圧の測定にも注意が必要です。電圧計の種類によっては正確な値を示しません( デジタル式の場合「真の実効値型」、アナログメータなら「可動鉄片型」ならば正確な測定が可能) 。

非常な高精度で加熱制御する事が要求される用途では電源電圧を安定化する必要があります。この場合、電圧調整器の前に交流安定化電源を設置して下さい。

しかし電圧を安定化させるのは理想ではあるのですがコストが高くつくので、多くの場合には温度センサー付きの熱風ヒーターを使い、それを温度調節器と電力コントローラを使って一定温度になるように熱風ヒーターをコントロールする方式が一般的になっています。

半導体式の電圧調整器は通常は位相制御によって実効電圧を変化させていますが、多くの温度調節器などは半導体リレー(SSR)によるON-OFFでヒーターを制御しています。しかしSSRによる制御は熱風ヒーターの場合、応答が早すぎるので注意が必要です→理由は下記参照。

1-2-2.温度調節器を使われる場合

温度センサー付きの熱風ヒーターを使い、温調器で熱風温度のコントロールをされる場合には下記のような注意が必要です。

1)エアー流量が極端に少なくなった場合、発熱体の温度が高いにもかかわらず熱風温度が低く測定されるので、その値を信じていると熱風ヒーターが焼け切れます。温調器を使われる場合には必ず最低限必要なエアー流量(数L/min.程度)が確保できるように配慮してください。(フロースイッチにより監視するなど)

2)熱風ヒーターは発熱体の応答速度が極めて早いので、通常の電気炉の制御などとは違った配慮が必要です。

※単純なON-OFFによる制御では絶対にダメです。

※サイクル制御は場合によっては可です。

サイクル制御は、サイクルタイムが1秒間のものは使える場合がありますが、基本的には難しいです。ヒーターの応答が早いので、1秒間周期でもヒーターが点滅状態になります。熱風ヒーターの発熱体は激しい温度変化があると著しく寿命が低下しますので寿命が1/100以下になる場合もありえます。

どうしても1秒間周期でサイクル制御を行われる場合には、制御量を少なくします。つまり温調器以外に電圧調整器を追加し、温調器の制御周期内のON状態が十分に長くなり、OFF状態がほとんどゼロになるような条件で使えば、発熱体の温度変化もほとんど無くなります。

または制御周期を短くします。多くの温調器は制御周期が1秒間以上ですが、機種によっては0.1秒間以下のものもあります。制御周期が0.1秒間以下であれば、ほとんど問題ありません。

※最も好ましいのは電圧制御(SCR,トライアックなどによる位相制御など)です。

この場合でもPID値等には注意してください。電気炉などとは応答速度の桁が違います(数百倍程度)。位相制御は熱風ヒーターにとっては好ましいですが、電源サイドから見ると、必ずしも好ましい負荷ではありません。またノイズ発生の問題も有ります。そのためサイクル制御か位相制御か、どちらをお勧めするべきか迷うところです。しかし最近は制御周期の短い温度調節器が入手しやすくなりましたので、今後はサイクル制御を選択するのが良い方向ではないかと思います。

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