蒸気加熱

蒸気加熱

工業的に加熱源として蒸気を使うことがあります。

ご家庭で蒸気を使って加熱することは少ないのですが、シャープが開発したのウォーターオーブン「ヘルシオ」は、キャッチフレーズが「過熱水蒸気による「水で焼く」調理で、脱油・減塩・ビタミンキープ。カロリー・塩分を抑えて、おいしい健康調理を!」というように
電子レンジのようにマイクロ波で調理するのではなく、300度以上に加熱した過熱水蒸気で調理するのを特徴として、水で焼くため、ぱさつかず、しっとり仕上がると同時に脂が落ちて減塩ができるということをPRしています。

工業的に蒸気(水蒸気)を定義すると、それはH2Oガスです。

氷は(固体のH2O)です。
水も(液体のH2O)です。
同じように蒸気は(気体のH2O)です。

蒸気の中に水の粒子が混在して、白く見えるのが湯気(ゆげ)です。
業界用語で「湿り飽和蒸気」と呼びます。

蒸気の中に水の粒子が存在しないものを、業界用語で「乾き飽和蒸気」と呼びます。

過熱水蒸気は飽和水蒸気を更に加熱した水蒸気です。

食品の殺菌乾燥・熱処理
木材の熱処理
コンクリート製品の乾燥
廃棄物の処理
などに使用されています。

加熱とは、熱エネルギーを伝えることです。 「伝熱」と呼ばれます。
水蒸気は2つの方法で「伝熱」します。

1.対流伝熱

高温の水蒸気が加熱対象物に接触して加熱します。
過熱水蒸気の比熱(1.33cal/g/℃)は空気の比熱(0.24cal/g/℃)の約5.5倍です。
つまり、5.5倍の熱を持っています。

2.凝縮伝熱

気体が液体になることを凝縮と呼びます。
高温の水蒸気が加熱対象物に接触して水に戻るときに放熱する熱量は539cal/gと、空気の約2200倍の熱を伝えます。
しかも、過熱水蒸気は低温部に優先的に凝縮する特性があり、加熱ムラが抑制される特性も有ります。

次に蒸気の長所と短所を確認しましょう。

【長所】

空気と比較して熱量が大きく(約5.5倍)、加熱効果が高い。
凝縮伝熱があり、加熱ムラが抑制される。
無色透明無味無臭で、加熱対象物を変色させない。
低酸素雰囲気で加熱するために加熱対象物を変化が少ない。
残留したり、接触しても人体に無害。
自己燃焼しないし、加熱対象物を着火しない。
漏れても安全。
素材が簡単に入手できる。
加熱しても乾燥させにくい。

【短所】

冷えると水になる
大型の装置(ボイラー)が必要。
電気・燃料と水の2つの素材が必要。

 

蒸気加熱は、応用範囲が広く可能性に富んだ分野です。

蒸気を温度制御するためには、自動制御弁と温度調節機の組合せが必要です。
例として、「トップガイド形単座調節弁CV3000Alphaplus(AGVB/AGVM)」を紹介します。

高温の蒸気を制御するために、電気では無く空気圧で制御しています。

頭の大きなドームの中にはダイアフラムという空気制御用の部品が格納されています。

内部にはコイルスプリングが内蔵されて、空気圧ゼロではコイルスプリングの力でバルブが閉じ

空気圧の力でスプリングを押し返してバルブを開けます。

(スプリングを逆につけると逆動作します。 つまり、NO/NCはスプリングの位置で決まります。)

電気では熱破壊されてしまう高温領域を高精度で制御しています。

蒸気加熱

CV3000 Alphaplus(アルファプラス)(AGVB/AGVM)小形高性能調節弁は、圧力損失の少ない流路形状で構成され、大きな弁容量と、低圧から高圧まで動作する高範囲、高精度の流量特性をもっています。
バルブプラグは、大きな摺動面積をもったトップガイド部で保持された高い耐振性能と、IEC規格に準拠した遮断性能をもっています。
操作部は小形高出力のマルチスプリング形を使用しています。
このように、小形軽量化された高性能形単座調節弁は、高信頼制御と遮断性能を重視するプロセス制御に幅広くご使用いただけます。

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