3-7.冷水冷却

水を使って物を冷やすという事も大昔から行われてきました。

井戸水でスイカを冷やすという直接冷却と、
打ち水して気化熱で冷やすという間接冷却が有ります。
消火活動では、両方を利用しています。

冷水冷却

古代エジプトの遺跡にはこんなような絵が残されていました。素焼きの瓶からしみ出た水が蒸発する水の気化熱を利用した冷却器です。瓶の中の水は冷たくなり、周囲の空気は気化熱により冷やされます。瓶の後で扇いでいる召使いは暑いでしょうが、ファラオは冷たい水が飲めるし、涼しくていい気持ちだったでしょう。

冷水冷却

現代では、水で水や油を冷やすという間接冷却が主流です。
間接冷却により、一次側は清浄が保たれるので、環境負荷が少なくなります。
二次側はリサイクルして再使用します。
火力発電所や原子力発電所は海水や河川の水で間接冷却をしています。

機械加工では、切削油に潤滑効果と冷却効果を持たせていますが、切削油の冷却に、井戸水・水道水・チラーを使用します。「チラー」は「チラーユニット」や「ウォーターチラー」「チリングユニット」 ともいい、 蒸気圧縮装置と運転設備など一式を、1台の架台に組み込みユニットとした5~10℃の冷水を作る機器です。

冷水冷却

ビルの屋上に設置されている冷却塔(クーリングタワー)は、ビル空調や地域冷暖房設備である冷凍機の冷却水を冷却するために用いられています。冷凍機の冷却水は使用されると温度が上昇します。温度が上昇した冷却水は、冷却塔内で送風機により強制的に送り込んだ外気と接触し、温度が下がり再度冷凍機に送られます。冷却塔を使用して、冷却水を効率よく循環利用しています。(日本冷却塔工業会の資料より)

最近登場したミスト冷却は、水を微細な霧にして噴射し、水が蒸発する際の気化熱の吸収により冷房・冷却を行なう空調方式です。噴霧ミストの粒子径が小さく、すばやく蒸発するためドライな冷房環境を実現。屋外や半屋外、開放部の広い屋内に適しています。

水を使った制御では、水を送る為にポンプが必要です。
ポンプの圧力を計測するために圧力計が必要です。
ポンプの圧力を調節する方法は、インバーターで回転数を調節する方法(ECOなので現代の主流です。)と、圧力調節弁で調節方法が有ります。

水の流量を調節することで温度制御しますが、そのために流量調節弁が必要になります。

 

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