3-4.赤外線加熱器

赤外線とは

目には見えないが、物を温める力のある光は、「赤色の外」側に存在していることから、「赤外線」と名付けられました。 赤外線は、「X線」、「紫外線」、「可視光線」、「マイクロ波」「ラジオ波」などと同じ「電磁波」です。 赤外線加熱器

赤外線の種類

赤外線は赤色光よりも波長が長く、ミリ波長の電波よりも波長の短い電磁波を指し、波長ではおよそ 0.7μm – 1000μm です。 赤外線は波長によって、近赤外線、中赤外線、遠赤外線に3分されます。 または、3μmを境に近赤外線と遠赤外線に2分されます。 それぞれの波長区分は学会や協会によって若干異なります。

【近赤外線】

近赤外線は波長がおよそ0.7 – 2.5μmの電磁波で、赤色の可視光線に近い波長を持ちます。 性質も可視光線に近い特性を持つため「見えない光」として、赤外線カメラや赤外線通信、家電用のリモコンなどに応用されています。

【中赤外線】

中赤外線は、波長がおよそ2.5 – 4μm(天文分野では2.5-10μm)の電磁波で、近赤外線の一部として分類されることもあります。

【遠赤外線】

遠赤外線は、波長がおよそ4 – 1000μm(遠赤外線協会では3 – 1000μm)の電磁波で、電波に近い性質も持ちます。 赤外線は物体からは必ず放射されていて、この現象を黒体放射と呼びますが、高い温度の物体ほど赤外線を強く放射し、放射のピークの波長は温度に反比例します。 室温20℃の物体が放射する赤外線のピーク波長は10μm程度です。

赤外線ヒーターの特徴

高温加熱、

わずか5秒で1000℃~1400℃ (超小型は800゛)に昇温します! 電気から放射エネルギーへの変換効率が高く、 ハロゲンランプのエネルギーを一点に集中させると、1400℃~1500℃の高温になります。

 

瞬間加熱、加熱時間短縮ができます。

HPHは大量の熱を光速で伝えるため、装置の小型化、加熱時間の短縮ができます。 今まで、アイドリングに30分かけていたのが、アイドリングタイムはゼロにできます。 省温のタイムラグが無いので、手待ち時間の無駄を省きます。 昇温が速いので、アイドル時には電源OFFにできます。 省エネで電気代を節約できます。 電気使用料金も、1日当たり、2kW x 0.5h x 12.16 =12,16円コストダウン 年間(250日稼動)で、3040円コストダウン。 さらに、C02の年間排出量も100kg低減! ※電気使用料金単価は12.16円/kWhとして計算しました。 ※CO2排出係数は、0.4kg-CO2/kWhとして計算しました。

 

近赤外線はガラス越しの加熱ができます。

石英ガラスは可視光と近赤外域での吸収はほとんどなく、透過率は93%。反射が7%あるだけです。 ガラス越しに、真空中・不活性ガスの雰囲気内でも加熱作業ができます。

 

高精度の温度制御ができます。

温度は供給電圧により常温から最高温度まで任意にコントロール可能です。 ランプの電源電圧,出力は任意の設計が可能ですが、出力は最大2.5kw程度です。 クリーンです。 光で非接触加熱するので、完全なクリーン加熱や真空中での加熱が可能です。 安全性に優れています。 人体に対して比較的安全な加熱装置です。 石英ガラス製なので塵やガスの発生がなく、快適に作業できます。 また、トラブル時、ヒータ降温が速いため、被加熱物の発火の危険性が軽減できます。

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