3-7.三種類の乾燥 2.表面付着水の乾燥

一口に「乾燥」と言っても、三種類の乾燥作業があります。

表面付着水の乾燥と、塗膜の乾燥と、材料の内部乾燥です。
前項までは内部乾燥を説明してきましたので、この項では表面乾燥を説明します。

表面付着水の乾燥時間は蒸発潜熱の供給で決定されます。

水の飽和蒸気圧と蒸発潜熱

材料を加熱した熱量は、水蒸気化する潜熱として消費されますので、
水滴が表面にある間は、定率乾燥期間になります。
材料の耐えられる温度まで加熱することができますが、
下表のように、0℃から100℃でも10%の違いしかありません。
無理に材料温度を上げる必要は少ないと思われます。

<<水1gの蒸発熱>>

付着水は材料表面に界面張力により付着している水分です。
付着水の蒸気圧力は飽和蒸気圧力と等しく、
水の蒸発温度は圧力と比例しますので、低圧や真空にすると低温乾燥ができます。

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