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樹脂加熱の基礎知識-2 樹脂の歴史-1 高分子と樹脂・プラスチック

樹脂加熱の基礎知識 2 樹脂の歴史-1 高分子と樹脂・プラスチック

合成樹脂

古来には、樹脂とは文字通り「樹の”やに”(=脂)」、つまり、松ヤニや漆などのように樹液が固まったものを意味しました。
英語のresinも、ドイツ語のharzも、「松ヤニ」の意味が原意で、人が作った合成樹脂のときは(synthetic resin)と表記されています。
明治14年(1881年)に東京化学会(現公益社団法人 日本化学会)より「化學譯語集」が出版されて、そのころから、新しく化学物質の意味で普及し始めたと思われます。
明治30年(1897年)には化學工業全書の第7冊に「仮漆 : 樹脂油 : 顔料 : 塗料 / 高松豊吉編纂」が南江堂より出版されています。

プラスチック

英語からの借用語プラスチックplasticはもともとギリシャ語で塑造という意味をもつΠλαστικός という単語に由来しています。
塑造とは粘土などの柔らかな材料で像などを造ることです。
それをラテン語が借用してplasticus となり、さらに英語が借用してplasticになりました。
フィルム、塗料と接着剤もその使用形態上からプラスチックとみなされています。
日本語の「プラスチック」は主に固い合成樹脂の完成品に用いますが、 英語圏やアセアンではナイロン・ビニロン・セルロイド製品などにも用います。
材料が樹脂(resin)で、完成品(成形品)がプラスチックという位置づけは日米一緒の語感ですが、
アメリカでは、プラスチックの原材料は、木材、石炭、石油、植物体、野菜ジュース、タンパク質と何でもアリで、合成樹脂に限りません。まさに、「塑造品」です。

高分子化合物の分類

高分子化合物の分類

汎用樹脂とエンジニアプラスチックとスーパーエンジニアリングプラスチックは、耐熱性を示す尺度としての荷重たわみ温度(DTUL)で区別されます。
DTULが100℃以上がエンジニアプラスチック、150℃以上がスーパーエンジニアリングプラスチックと区別されています。
合成高分子は合成樹脂,合成繊維,合成ゴムのように分類されることがあります。
合成樹脂と合成繊維は製品の形状で区別され,合成樹脂と合成ゴムは製品の弾性で区別されます。

高分子とポリマー

合成樹脂は高分子化合物の一種です。

高分子は低分子とは異なる特徴的な性質を持ち、特に固体や溶液の力学的、熱力学的特性は大きく異なります。
エチレン500個が繋がったポリエチレン(炭素数1000)の重合度は500です。
重合度が大きくなるにつれ、より硬くより強い樹脂になります。
ポリエチレンは熱をかけると融けて流動するので、その状態で成型します。
流動し始める温度(融点)は分子量が大きくなるほど高くなります。
分子量が一定以上に大きくなると、熱をかけても流動せず、さらに温度を上げると分解します。

例えば、ポリエチレンは炭素2個のエチレンを多数繋いだ重合体であり、この場合のエチレンは「モノマー」と呼ばれ、ポリエチレンは「ポリマー」と呼ばれます。
「モノ」は1つ、「ポリ」はたくさんを意味する接頭辞である。モノマーを繋げていく反応を重合反応と呼び、モノマーが繋がっている個数を重合度と呼びます。
高分子(macromolecule )は、低分子量化合物(low molecule weight compound)が繰返し繋がった(重合した)もののうち、分子量が1万以上の化合物を指します。
合成樹脂だけではなく、天然素材も含みます。

モノ(mono)とは「1つ」を意味するギリシャ語由来の言葉で、モノマー(monomer)は「単量体」とも訳されます。
ポリ(poly)とは「沢山」を意味するギリシャ語由来の言葉で、ポリマー(polymer)は「重合体」とも訳されます。
ホモ(home)は「同質」を意味するギリシャ語由来の言葉で、ホモポリマー(homopolymer)は「単独重合体」とも訳されます。
コ(co)は「共に」を意味するラテン語由来の言葉で、コポリマー(copolymer)は「共重合体、または、二元共重合体」とも訳されます。

広義のポリマー(polymer)はモノマー(monomer)が2個以上つながった重合体を指します。
狭義のポリマーは、分子量が1万以上の高重合体を指し、高分子とほとんど同じ意味に用いられています。
ポリマーと呼ばれる範囲は合成樹脂に限られるようです。

比較的少数のモノマーが結合した重合体のことをオリゴマー(oligomer)と呼びます。
モノマーの数に応じて、ダイマー(dimer:二量体)、トライマー(trimer:三量体)、テトラマー(tetramer:四量体)、などと呼ばれることもあります。

1種類のモノマーからできたものを、ホモポリマー(homopolymer 単独重合体)と呼びます。
2種類のモノマーからできたものを、コポリマー(copolymer 共重合体、または、二元共重合体)と呼びます。
3種類のモノマーからできたものを、ターポリマー(terpolymer三元共重合体)と呼びます。

例えば、自動車の内装に多用されているABS樹脂は、ターポリマー(三元共重合体)のアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂の略称で高い強度と耐衝撃性を有します。
硬いが衝撃に弱く割れやすいアクリロニトリル樹脂とスチレン樹脂の性能と、柔らかいが衝撃に強いブタジエン樹脂の性能を組み合わせ、強度と耐衝撃性を両立させています。

様々な共重合体の模式図

  1. 一般的なホモポリマー(単独重合体)
  2. 交互共重合体- 二種類のモノマーが交互に並んだ共重合
  3. ランダム共重合 – モノマーの配列に秩序のない共重合
  4. 周期的共重合体―二種類のモノマーがある周期で交互に並んだ共重合異
  5. ブロック共重合 – 同種の単量体が長く連続した共重合
  6. グラフト共重合 – 幹となる共重合にところどころに枝のように他の重合体が配列

多数の原子を共有結合で連結できる能力をもった元素が骨格(主鎖)となり、主に炭素や珪素、酸素などに限られます。
炭素を主鎖としたものは有機化合物、炭素以外のものを主鎖に持つものは無機高分子と呼ばれます。

高分子の材料

原油から蒸溜で得られる製品はほとんどが低分子です。
石油化学では、ガソリンの仲間のナフサ(C6~C8)を原料にして、高分子化して合成樹脂を作ります。

炭素の結合と基本的な分子

炭素の結合と基本的な分子

石油製品の平均分子量

石油製品の平均分子量

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