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1.HLH-60の特徴
1)帯状に最高850℃まで加熱できます。
高性能ラインヒーターHLH-60は棒状ハロゲンランプを使用した帯状光加熱ユニットです。
昇温時間が短く、平行鏡幅60mm,平行光(焦点距離∞)なので、帯状に加熱できます。
従来の平行光型放物面鏡は、鏡の奥行が浅くなり、周囲への漏れ光が多く、障害の元凶となっていました。
また平行鏡がコントロールできる光量の割合が低く、効率が悪いのも難点でした。
しかしこのHLH-60は光回収型の深い反射面を備えており、漏れ光の減少と光利用率の向上を同時に実現しました。
長尺加熱も可能で、平行鏡有効長は100mm~3000mmまで製作できます。
面加熱の場合には「HLH-35W/f∞」を多数並べた方が適しています。
2)完璧なクリーン加熱を実現し、クリーンルームや真空中の加熱も可能です。
水冷型は真空容器で使用できます。
真空曹の中に入れると、初期に無機接着剤からの若干のガス放出がありますので予め真空処理が必要です。
2.HLH-60の外形写真
《HLH-60A/f∞/L280 DCFAN》
《HLH-60A/f∞/L280 ACFAN》
《HLH-60W/f∞/280》
3.HLH-60の焦点距離と焦点幅
《HLH-60A/f∞/L280/200v-2kw 200v投入》
《HLH-60A/f∞/L280/200v-2kw 25V投入》
平行鏡を使用しているので、幅方向はほぼ均一です。
左右の端面から70mmの範囲は勾配があり、中央部の140mmが均一加熱されます。
棒状ランプなので照射強度は均一ですが、左右周辺部に熱が逃げるので、放熱の少ない中心部の温度が高くなります。
加熱範囲+右端面70mm+左端面70mmの反射鏡長が必要です。
(例) 加熱範囲200mmの場合
加熱範囲200mm+右端面70mm+左端面70mm = 340mmの反射鏡長が必要です。
面全体の均一度を重視するときは、HLH-35W/f∞を多数並べて面加熱する方法が適しています。
4.HLH-60の昇温時間
【ご注意】
赤外線加熱では対象物の赤外線吸収率により加熱温度が変わります。
長時間照射すると高温になります。
5.HLH-60の電圧と寿命
上図の様に、定格電圧から10%下げて使用すると、設計寿命が3倍に伸びます。
定格電圧から20%下げて使用すると、設計寿命が9倍に伸びます。
6.手動制御→HCVDシリーズ
ハロゲンヒーター用 手動電源コントローラー HCVD シリーズの概要に移動
7.自動温度制御→HHC2シリーズ
高機能 ヒーターコントローラー HHC2 シリーズの概要に移動
8.HLH-60の構成
9.HLH-60の外形図