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空洞加熱法の数学的な検討(反射型空洞の場合)

簡略化のため、下記条件下で算出

※ランプ温度>>被加熱物温度>>空洞温度とし、空洞の窓の表面積は十分に小さく無視できるとします。
※投入光が最初にどこに当たるかの順番は考慮しません。(光が空洞内でランダムに発生として計算します。)
※空洞内に投入される光エネルギーをPin とします。一般的にはランプ入力電力の約1/3がPinになります。

Sh:空洞内表面積
St:内部の被加熱物表面積
Ah:空洞内面吸収率
At:内部の被加熱物吸収率

空洞内に投入された光エネルギーPinの吸収割合をもとめます。

被加熱物の吸収 Pt≒Pin×ShAh/(ShAh+StAt)

空洞の吸収    ?Ph≒Pin×StAt/(ShAh+StAt)

次は被加熱物からの二次放射に対する考察します。

被加熱物温度をTt [K] とし、そのときの黒体放射をBr[w/cm2]とすれば、高反射率の空洞内では全ての空間がTt[K]の黒体放射源に近くなります。(空洞の微小面積を窓と考えれば、その窓は空洞放射体つまり近似黒体放射源なので、そこに蓋をしたとすれば、この蓋の吸収は黒体放射密度×吸収率)なので、空洞が吸収するエネルギーPhは

Ph≒ShAhBr

Ph=Ptの関係(安定状態ではエネルギー保存則より帰結)にあるので

AhShBr=Pin×ShAh/(ShAh+StAt) の関係となり、これよりBrを求める式を作ると

  Br=Pin/(ShAh+StAt)

Brが求まれば、それに対応する温度 Tt(被加熱物温度)が求められます。

Br(黒体放射)と温度(Tt)の関係は下の表から読み取ることができる。算出するには

Br=5.68×10^-12×(T)^4  [w/cm^2] より

Tt=(10^12×Br/5.68)^0.25  [K]  ( ℃にするには273を引きます。)

空洞加熱法の数学的な検討(反射型空洞の場合)

計算根拠の条件を簡略化しているので、精度はありません。

At(被加熱物の吸収率)が低い方がBrが大きく=高温になります。

空洞加熱は上記のような理想的な形が取れる場合は稀であり、製造現場や研究現場での加熱用途の多くはクボミ程度の空洞になかもしれません。
しかし簡単なクボミでさえも裸加熱に比べれば格段の効果があります。

【 記号のまとめ 】

Pin:空洞内に投入された光エネルギー(一般的にはランプ入力電力の約1/3がPinになります。)
Ph:空洞が吸収するエネルギー
Br:黒体のステファンボルツマン放射

Pt:被加熱物の吸収
Tt:被加熱物温度

Sh:空洞内表面積
St:内部の被加熱物表面積
Ah:空洞内面吸収率
At:内部の被加熱物吸収率

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