ハロゲンポイントヒーターの照射距離と照射径

ポイントヒーターで照射径を最も絞ったところでの集光径は下記の様な関係になります。

1.集光径は開口径にほぼ逆比例して変化します。
→ミラー開口径が大きいほど小さく絞り込め、高温が得られます。

2.集光径は焦点距離(照射距離)にほぼ比例して変化します。
→焦点距離が短いほど小さく絞り込め、高温が得られます。

3.集光径は光源サイズにほぼ比例します。
→ランプのフィラメント径はほぼ電力の平方根に比例です。
→光源が大きい(電力が大きい)ほど照射径も大きくなります。
→電力の大きいハロゲンランプを使えば照射径が大きくなり、パワー密度は変化しません。

下図はこの関係により実用的な計算方法を示すものです。学術的には不正確な方法です。
ハロゲンポイントヒーターの照射距離と照射径

上記は光エネルギーを絞って小さな高温スポットを得たい場合の計算です。ここでの焦点径というのは、ほぼ中心部と同じ温度になる範囲と考えてください。焦点径にはいろいろな定義があり、中心部の1/2の照射強度になる範囲、ということであれば上記計算結果の2倍以上の焦点径となります。またfが極端に短い場合も成り立ちません。

短焦点(焦点距離が開口径の半分程度)のミラーの場合、大まかには光源サイズと同程度の焦点スポット径になると思ってください。

ある程度広い範囲を加熱したい場合には焦点位置から前後にずらせて使用する方法もあります。専用設計,製作する事もできますが、コスト,納期の問題で、できれば焦点位置からずらせて使用できないかを試みるべきでしょう。以下は照射距離を変化させた場合の照射径,照射パターンの変化を示したものです。

下の写真はHPH-30/f15/24v-75w(焦点距離15mmの機種)で、照射距離を変えて照射した状態です。
(スクリーンを焦がさないために撮影時の供給電圧は4v,そのときの消費電力は約5w)
(図1) f=15の機種を10mmの距離で照射

(図1) f=15の機種を10mmの距離で照射
ほぼ均等な分布で照射径が大きくなっている

(図2) f=15の機種を15mmの距離で照射

(図2) f=15の機種を15mmの距離で照射
焦点位置なので光束が最も絞られた状態。最高温度が得られる

(図3) f=15の機種を20mmの距離で照射

(図3) f=15の機種を20mmの距離で照射
照射径が大きくなっているが中央部がやや強い

(図4) f=15の機種を30mmの距離で照射

(図4) f=15の機種を30mmの距離で照射
照射径が大きくなり、ほぼ均等な照射
下側に出来た影はフィラメント支柱の影

 

照射距離=焦点距離の時が最も小さく集光します
最も小さく集光したときの径は、図面上には約φ5 と記載していますが実際には少し小さめです
またランプ電力によっても集光径は変化し、電力を小さくするほど集光径も一般的に小さくなります
電力の平方根にほぼ比例します

当社では「中心とほぼ同じ程度に加熱できる範囲」を「集光径」と呼んでいます
測定方法は光学的に測定するのは難しいので、実用的な測定方法として紙に焦げ目をつけさせ、中心部とほぼ同程度に焦げる範囲を「集光径」としています
この方法は厳密さには欠けますが、実用的です

上の写真で分かるように照射距離が焦点距離より近くても遠くても集光径は大きくなっていきます
この性質を利用すれば、比較的広い範囲を照射する事も可能です。ただ、さほど均一な照射にはなりません。厳密に均等な配光が求められる場合には単純な楕円ミラーではなく、配光を特別にコントロールしたミラーが必要です。しかしフィラメントの不均一さや焦点合わせの精度などから、完全に平坦な配光分布を得るというのは非常に困難な事です

確実に高温加熱を成功させるには、「空洞加熱法」を採用してください。

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